第63回燃焼シンポジウム開催レポート

2025年11月5日(水)~11月7日(金)パシフィコ横浜ノースで「第63回燃焼シンポジウム」が開催され、海外からの参加者を含め約600名が集いました。

本シンポジウムの実行委員長 石井 一洋先生(横浜国立大学)、副実行委員長 横森 剛先生(慶應義塾大学)にお話を伺いました。

 

Q1 開催趣旨と今回のシンポジウムに込めた思いをお聞かせください。

燃焼シンポジウムは、燃焼に関する最新の学術・技術情報を共有し、研究者や技術者の交流を促進する場として毎年開催されています。燃焼の科学は、エネルギー、環境、安全といった社会的課題の解決に深く関わる重要な分野です。本シンポジウムでは、基礎から応用まで幅広い研究成果の発表と議論を通じて新たな知見を創出し、燃焼科学の発展と持続可能な社会への貢献を目指しています。

Q2 横浜での開催会場の選定理由は?

開催地の選定に際しては、参加者の利便性および円滑な運営体制の確保を最優先に考慮しております。

パシフィコ横浜は、交通アクセスの良さに加え、みなとみらいという地域から宿泊施設や周辺環境が充実しており、学術集会の開催地として極めて適しています。また、横浜の中心地の一角ということから、赤レンガ倉庫、山下公園、中華街などの観光資源や都市としての魅力も高く、参加者の満足度向上にも寄与する要素として多大な影響を及ぼしています。

本会場としてパシフィコ横浜ノースを選定した理由は、約400名を収容可能な大会場と、約100名規模の中会場を5会場併設できる点にあり、全体講演から並行セッションまで4階のワンフロアで一体的に実施できる環境が整っているためです。また、2020年に開業したばかりの新しい施設ですので、とてもきれいなのも特徴です。施設見学を経て、会場を本決定しました。

また、懇親会場には横浜中華街を代表するローズホテルを選定しました。ローズホテルは四川料理の老舗「重慶飯店」がルーツのホテルであり、横浜の食文化を象徴する立地にあり、参加者が地域の魅力を感じながら交流を深める場として最適であると判断しました。会議終了から、懇親会場の移動まで1時間設け、徒歩でパシフィコ横浜から横浜中華街まで散策しながらの移動も参加者に提案しています。なお、懇親会の参加者は約200名で、盛況でございました。

Q3 今回のシンポジウムでサステナブルな取り組み事例はありますか?

燃焼分野の研究者・技術者の多くは環境負荷低減に強い関心を持っています。会場の選定でも、環境に配慮した運営を行うパシフィコ横浜の採用、シンポジウムでは、リサイクルペーパーを用いたサインボードを利用し、さらに託児費用補助の導入など、持続可能な調達に取り組みました。

Q4 本シンポジウムの特色ある取り組みについて教えてください。

・若手ワークショップ・懇親会

第1日目(11/5)18:00~19:30、A会場にてワークショップを実施し、60名程度の若手が参加しました。その後、同参加者にて会場近辺の飲食施設において懇親会を開催しています。例年、特に懇親会は大変盛り上がり、若手の親密な交流に大きく寄与しています。

・「美しい炎」の写真展

研究や技術開発の過程で撮影された「美しい炎」「美しい燃焼の様子」の写真を展示し、参加者が自由に観賞することが出来る企画を用意しました。例年、非常に美麗な写真が展示され好評を博しています。なお、この展示では、参加者による「美しい炎」の投票が行われ、その上位得票作品には表彰が行われます。最優秀賞に選出された写真は、翌年の学会誌に1年間掲載されることになっています。

インタビュー後記(YCVB)

毎年参加者数も伸び、ポスターセッションや若手のワークショップも活気があり、とても勢いのあるシンポジウムが横浜で開催されました。懇親会を横浜中華街の「ローズホテル」での開催にしたのも横浜ならでは!と感じました。

  • 催事名称 第63回燃焼シンポジウム
  • 会期 2025年11月5日(水)~7日(金)
  • 場所 パシフィコ横浜ノース
  • 主催者名 一般社団法人 日本燃焼学会