学会は日常の中の非日常。参加者へのワクワク感の提供にこだわった4日間

「第109回日本泌尿器科学会総会」が2021年12月7日(火)から10日(金)の4日間、パシフィコ横浜で開催されました。当初は2021年4月の開催を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を鑑みて12月へ日程変更。

主催者も参加者もリアル開催を望む声が多く、結果として現地開催をメインに、一部の講演を後日オンデマンド配信するハイブリッド形式で開催、現地には会期中4,571名が来場しました。

参加者ファースト、参加者の目的意識に応える現地環境づくり

「第109回日本泌尿器科学会総会」は4日間の会期中、各専門領域の企画を集約して各開催日のテーマ性を明確にし、関連する領域の企画は極力重ならないよう連続的に編成しました。

感染症と共存する日常において、参加者は学会へ来場する前に入念に現地情報を調べた上で、今まで以上に高い目的意識を持って来場する傾向が見られ、現地で時間を有効的に活用してもらうべく「参加者ファースト」で開催準備にあたりました。

オリジナルの「攻略本」を参加者に事前に配布。参加者へ来場する前からワクワク感を提供

参加者には事前に主催者から通常のプログラム集とは別に「攻略本」が配布されました。この「攻略本」は、今回の第109回日本泌尿器科学会総会の大会長を務めた大家基嗣氏(慶應義塾大学医学部 泌尿器科学教室 教授)の発案で260ページ、総カラー刷りのハンドブックです。

大会長からの挨拶やテーマに込めた熱い想いに始まり、学会の見所を各企画者がざっくばらんに解説した読み物としてまとめられています。 そして攻略本の後半には、横浜出身や横浜に勤務する主催者の先生方による”横浜ウロウロぐるめリスト”が特集され、推薦者のコメントつきで近隣エリアの飲食店が紹介されています。

学会は、「日常の中の非日常であり、新しい知見を求めて訪れる参加者にとってはテーマパークのようであるべき」という大家氏はじめ事務局の想いのこもった取り組みでした。

感染症流行下であっても学会を開催できる”道”を探してこそ学会は進化し続ける

2日目の夜には、会員懇親会がパシフィコ横浜ノースを利用して開催されました。 感染症対策の専門家の指導のもと、約500名の参加者はスクール形式で一方向に着席し、会場のステージでの催しを鑑賞する形式で実施されました。完全予約制の座席指定とし、新型コロナウイルスワクチン接種証明書または指定時間以内のPCR検査陰性証明書の提出を必須として開催。

条件を厳しく設けながらも多くの参加者が集まり、同じ空間に同志が一堂に会する大切さを訴求しました。 情勢の変化で開催手法に試行錯誤が多く見られる学術集会の分野ですが、「制約が多い状況においても最大限の学びの場を提供し続ける、その姿勢をもってこそ学会は進化し続けていく」と大家氏はお話しされていました。

[後記]

「第109回日本泌尿器科学会総会」は、横浜観光コンベンション・ビューローが「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度を活用し、開催支援を行いました。

ハイブリッド開催の実施で主催者側の負担や課題が増加するという課題に対して、当財団では助成金を活用いただき、横浜での学術大会の開催を安心して行えるようさまざまな支援を行っております。

  • 催事名称 第109回日本泌尿器科学会総会
  • 会期 2021年12月7日(火)〜10日 (金)
  • 場所 パシフィコ横浜、パシフィコ横浜ノース
  • 主催者名 慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室(大会長:大家基嗣)