気候変動と生物多様性の両面で統合的な地球課題の解決策を議論した「ISAP2022」開催レポート

「第14回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2022)」の全体会合が、2022年11月28日(月)にパシフィコ横浜会議センターで開催されました。ISAPは年に1度開催される国際会議で、11月29日から12月5日には、様々なテーマを扱う15の分科会がオンライン開催されました。

初日に行われた全体会合では、基調講演やプレナリーセッションなどがパシフィコ横浜会議センターで現地開催とオンライン配信でのハイブリッド形式で開催され、現地には海外4カ国7人を含む53人が来場し、全体で282人が参加しました。

全てのセッションは誰でも無料で視聴が可能。開かれた議論で一人でも多く関心を持ってもらう

基調講演では、国際協力機構(JICA)理事長の田中明彦氏が、日々変動する地球課題の要因と現在直面している危機が地球の「物理システム」「生体システム」「社会システム」が相互関連する極めて複合的に生じている危機であると提唱しました。 その後続いたプレナリーセッションでは、海外からの登壇者も参加し、ISAP2022のテーマ「気候変動と生物多様性のシナジーを強化する:科学から政策、そして行動へ」にあわせ、熱い議論を交わしました。 当日の様子は全て配信され、アーカイブ映像も常時YouTubeから視聴することが可能となっており、いまや誰もが深く関わる地球環境に関する多くの課題について、1人でも多くの人に届いて欲しいという意図が込められています。

ローマクラブ最新刊の著者がセッションに登壇

今回、主催の公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が翻訳を手掛けた書籍「Earth for All 万人のための地球」がISAP2022開催中の11月30日に発売されました。この書籍は、スイスに拠点を置く国際シンクタンク「ローマクラブ」が50年ぶりに手掛けた最新レポートの翻訳版です。ローマクラブの共同会長であり著者のひとりでもあるサンドリン・ディクソン・デクレーブ氏はプレナリーセッションに登壇し、著書の内容はもちろんのこと最新動向についてパネリストと様々な意見交換を行いました。また、会場では発売前の書籍を特別価格で販売し、参加者はプレナリーセッションの熱い議論の温度感のままに書籍を手に取っていました。

[後記]

「第14回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2022)」は、横浜観光コンベンション・ビューローが「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度を活用し、開催支援を行いました。横浜で安全・安心にMICE開催を行っていただけるよう、当財団では様々な支援を行っています。 詳しくは こちら

  • 催事名称 第14回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2022)
  • 会期 2022年11月28日(月)
  • 場所 パシフィコ横浜 会議センター
  • 主催者名 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)