関東大震災から100年、「日本地震学会 2023年度秋季大会」開催レポート
更新日:2024年3月25日
「日本地震学会 2023年度秋季大会」が、2023年10月31日(火)から11月2日(木)の3日間、パシフィコ横浜アネックスホールにて開催されました。774名(会員612名、非会員162名)の方が現地に参加し盛会に終了しました。
関東大震災100年に合わせて開催
日本地震学会の秋季大会は、過去に大きな震災に見舞われた地域等から開催地を決定し、毎年開催しています。「日本地震学会 2023年度秋季大会」は、関東大震災100年のタイミングであり、この地震の震源地が神奈川であったことから、2013年以来10年ぶりに横浜で開催されました会場では、関東地方を含めた日本周辺域および海外の地震発生帯を対象としたテクトニクス・地震活動・長期評価・強震動予測・地震防災・耐震工学などに関する最新の研究成果が発表されました。さらに今回は、通常セッションに加え、特別セッションとして、“能登半島北東部の群発地震とM6.5の地震”、“大正関東地震から100年:関東地方における地震研究の展開”、“情報科学との融合による地震研究の加速“の3セッションが行われ、有意義な会議となりました。
大震災を知らない世代に知ってもらうための記者懇談会
「日本地震学会」は、毎年マスコミ関係者と地震学会員の交流を深めるために「記者懇談会」を実施しています。このような懇談の場を設ける背景には、特に今回は、大震災の記憶を風化させないことや、大正関東地震に関する知識や今後どのように備えていけば良いかという心構えを、大震災を知らない世代に正しく発信していただきたいという想いが込められています。今回は、8名のマスコミ関係者と9名の地震学会員が参加し、東京大学の酒井慎一教授による「関東地震と首都直下地震 ~その予測と現状把握~ 」と題した話題提供と質疑応答を通して、関東地方における地震研究に関する最前線の知見を共有しました。
学会参加者向けの懇親会
今回は4年ぶりに、学生を含む学会参加者向けの懇親会が開催され、会場に隣接するFisherman’s Market(みなとみらい東急スクエア2階)で実施されました。この企画は、普段なかなか会話をすることができない重鎮の先生方と学生が交流することを目的に、伝統的に実施されています。主催の先生方からは、「地方では、オンラインが便利でよいと感じることもあるが、参加者たちが雑談も含めた議論を活発にしている姿を見ると、対面で行うことの重要さを改めて感じた」と語られ、学生との交流を楽しまれていました。
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催事名称 日本地震学会 2023年度秋季大会
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会期 2023年10月31日(火)〜11月2日 (木)
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場所 パシフィコ横浜 アネックスホール
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主催者名 公益社団法人 日本地震学会