「第9回東アジア環境社会学国際シンポジウム(ISESEA-9)」開催レポート

「第9回東アジア環境社会学国際シンポジウム(9th International Symposium on Environmental Sociology in East Asia, ISESEA-9)」が、2023年11月4日(土)から6日(月)の3日間、関東学院大学 金沢八景キャンパスにて開催されました。一部オンラインでの参加もありましたが、現地には海外10カ国から参加の71名を含む、総勢119名の方を迎え、盛会に終了しました。本大会は、日本・台湾・韓国・中国の環境社会学会で2年に一度、持ち回りで開催されており、三巡目を迎えた今回は横浜での開催となりました。

環境問題の構図や取組に多様性がみられる、東アジアだからこそのテーマ

本大会のテーマは「東アジア環境社会学の独自性と多様性:ISESEA15年の成果と世界への発信」です。環境問題は、国によってそれぞれ問題の構図や取組方法が異なっていますが、分析の枠組みは欧米由来が多くなっています。本テーマは、これまで共通して経験してきた激甚な公害問題はもちろん、その中でも多様性がみられる東アジアでの研究蓄積を世界に発信することで、欧米由来の枠組みの相対化を図り、より豊かな分析枠組みの構築を目指すために設定されました。また、このテーマのもと、「東アジアの反公害・反開発草の根運動がもたらした遺産:その意義と課題」についてパネルセッションも行われました。

「日本」「横浜」らしさ満載のWelcome Gathering

開催初日に実施されたWelcome Gatheringでは、横浜市内で活動するNPO団体「横浜都筑太鼓」による演奏が披露されました。当日は、海外の参加者にも太鼓を実演できる機会を設け、日本文化に触れ楽しんでいただける企画となりました。また、大会期間中、横浜サイダーや横浜キャラメル、横浜あられなどの横浜ならではのドリンクやスナックが提供されました。大会スタッフが着用した横浜ロゴ入り法被については、演奏終了後に希望者プレゼントしたところ、希望者多数による「じゃんけん」大会で大いに盛り上がり、横浜らしさ満載の開催となりました。

大会最終日には横浜から少し足を延ばし、東京都江東区夢の島に所在する「東京都立第5福竜丸展示館」へのエクスカーションが行われました。海外参加者12人を含む26名で実施され、当初は横浜からクルーズ船で現地に移動する計画でしたが、当日は強風予想のため急遽陸路で向かうこととなりました。展示館では、水爆実験による被害や影響などが展示され、海外の参加者を含め、興味深く見学されていました。

  • 催事名称 第9回東アジア環境社会学国際シンポジウム (9th International Symposium on Environmental Sociology in East Asia, ISESEA-9)」
  • 会期 2023年11月4日(土)〜6日 (月)
  • 場所 関東学院大学 金沢八景キャンパス
  • 主催者名 第9回東アジア環境社会学国際シンポジウム実行委員会