20年ぶりに日本で開催

「国際葬儀連盟(FIAT-IFTA) 創立50周年記念 日本大会」「全日本葬祭業協同組合連合会 創立65周年記念 全国<神奈川>大会」が2021年6月23日(水)に、横浜ロイヤルパークホテル(横浜市西区)で開催されました。

会場参加者は127人、オンライン参加者は88カ国130人の海外参加者を含む291人の総勢418人が参加し盛大に開催されました。

本来であれば2020年6月に開催を予定していた本大会。開催に至るまでのご苦労や、初めてのハイブリッド形式での開催となった当日の様子などを、全日本葬祭業協同組合連合会 専務理事の松本勇輝様にお伺いしました。 

大会のホスト国として「文明開化の地 横浜」で開催することへの想い

世界90カ国が加盟する「国際葬儀連盟(FIAT-IFTA)」の世界大会は、毎回会長の出身国で開催される慣習となっていて、日本での開催が以前から決定していました。 中でも横浜を開催地に選んだ理由は、「文明開化の地」であるから。 「葬祭」は、宗教や文化などで形式に違いはありますが、「人を弔うこと」「亡き人を想うこと」については葬祭事業に携わる者の想いは同じであり、異文化間の情報交換や業界の発展が連盟の今後の発展につながっていく、まさに「文明開化の地、横浜」と通じるところもあり、今回横浜での開催を決定されたそうです。

記念講演・各国からの報告・パネルディスカッションで充実した催事に

当日は、国際葬儀連盟 創立50周年記念式典・全日本葬祭業協同組合連合会 創立65周年記念式典がまず執り行われました。 記念式典では来賓からの祝辞や、国際葬儀連盟と全日本葬祭業協同組合連合会の共同宣言などがおこなわれました。式典の式次第には「国歌斉唱」の次第がありましたが、感染症予防対策として斉唱は行わず、あらかじめ録音された国歌を会場内のスピーカーから再生し「国歌演奏」としました。 記念式典では、来賓祝辞でご登壇された彬子女王殿下が「日本文化を未来に 伝えるために」と題した記念講演を京都から中継して講演されました。 その後は、各国からの葬儀事情が報告されました。 国際葬儀連盟は、国際間の遺体搬送、国連ユネスコ無形文化遺産への各国の葬送儀礼文化の登録、国際葬儀連盟を通じた交換留学などに取り組んでいます。本大会でも連盟の活動に関する情報の報告や、世界各地の葬祭に関わる最新情報の報告が行われました。 プログラムの最後はパネルディスカッションが行われ、産学官で行われた「遺族の意識に関する調査」の結果報告とともにパネリスト同士の意見交換が活発に繰り広げられました。

オンライン配信は、経験豊富なホテルだからこそ安心して任せることができた

コロナ感染症の世界的な流行後、初めての開催となった国際葬儀連盟の世界大会。コロナ以前は、世界各地から参加者が集い、世界大会の開催に合わせて葬祭用具の展示会や近隣の墓地・葬儀施設の視察などが実施されるのが通例でした。 昨年の開催が延期になって以降、withコロナに合わせた世界大会を実現するにはどのように開催すれば良いか検討した末、横浜での現地開催とオンライン配信という、この催事にとっては未だ経験のなかったハイブリッド形式での開催となりました。 この世界大会では、過去にオンライン配信の経験がなかったためとても不安がありましたが、今回開催場所として利用した横浜ロイヤルパークホテルは、オンライン会議会場としての経験はもちろんのこと、会議以外のあらゆる催事での経験が豊富なホテルだったので、オンライン配信用の機材の事前準備や当日の配信を無事に終えることができました。 記念式典での来賓の挨拶は、京都からのライブ配信と事前収録の上映を行いました。映像配信については、ホテルからご紹介いただいた専門事業者にお任せすることで、当日の会場の運営や来場者への対応に専念することができたそうです。 また、当日の催事の様子は後日有料で配信され、参加できなかった参加者も講演内容を視聴する事ができるようにし、オンデマンド配信も好評のうちに終了しました。

ゆとりをもった会場設営で感染症対策も徹底

今回は、横浜ロイヤルパークホテルの3階の宴会場 鳳翔で開催されました。通常時はスクール形式で500名以上収容可能な会場を利用することで、会場前方の舞台を通常より広く設置することができ、登壇者同士のソーシャルディスタンスも十分に確保しました。また参加者座席も十分なゆとりを保って設置することができました。 休憩時間前後には会場内への出入りを一方通行とし入口と出口を固定し、どちらも混雑しないように誘導しました。 大会式典では、今回の大会で国際葬儀連盟(FIAT-IFTA)会長を退任した北島廣氏へのはなむけの言葉があり、ホワイエでは久しぶりに再会する参加者同士の歓談も見られました。今回の世界大会を全てオンラインではなくハイブリッド開催にしたことにより、現地参加者には充実した時間と空間を提供できたと感じられたそうです。

[後記]

「国際葬儀連盟(FIAT-IFTA) 創立50周年記念 日本大会」「全日本葬祭業協同組合連合会 創立65周年記念 全国<神奈川>大会」は、横浜観光コンベンション・ビューローが「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度を活用し、開催支援を行いました。 ハイブリッド開催の実施で主催側の経費負担や課題が増えてしまうため、当財団では、横浜での様々な会議やイベントを安心して開催できるようさまざまな支援を行っております。

 

「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度についてはこちら

  • 催事名称 「国際葬儀連盟(FIAT-IFTA) 創立50周年記念 日本大会」「全日本葬祭業協同組合連合会 創立65周年記念 全国<神奈川>大会」
  • 会期 2021年6月23日(水)
  • 場所 横浜ロイヤルパークホテル「鳳翔」
  • 主催者名 全日本葬祭業協同組合連合会