若手、ベテラン、学生がフラットに対話するコミュニティづくりが糖鎖研究の裾野を広げ、高める
「比較グライコーム」とは、微生物からヒトまで、生物の持つ「糖鎖」の全貌を比較の視点から理解する生命科学の一分野です。本研究会(会員約80名)は2000年に発足し、毎年各地で行われ、2022年度には名古屋と岡山で開催予定です。
その学術研究のゴールは、「生物における糖鎖の重要性の解明」や、「糖鎖からみた生命の起源・進化・未来の理解」で、達成には先端の科学技術と共に、国や背景、世代の異なる研究者、企業人、学生、市民が、広く情報交換できるフラットな関係の研究コミュニティ(対話の場)づくりが大切です。コミュニティの活性化に、開催地の観光ブランドは大きな力となり、その重要性を感じています。(大関さん)
今回、海外からの演題を含む6つの講演が行われました。昨年開催したonlineシンポジウム「糖の起源と進化~宇宙 & 深海~」第21回比較グライコーム研究会 2020横浜では、若手研究者に研究会奨励賞が設けられ、受賞者に横浜の銘品が副賞として贈られ、今回の発表の機会も与えられました。その一人、横浜市立大学から博士号を得た鎌田健一さんは現在ベルギーへ研究留学中です。その講演では冒頭に現地での生活や研究環境が紹介され、その後の雰囲気を大いに和ませてくれました。
また、安心安全な観点から、他県から参加した者の起点地を記録し、会場の講演は演壇でなく、自席から前方を向いて発表する方式をとり、対面を避けました。