「日本看護管理学会 学術集会」 初回が開催されたゆかりの地、横浜で開催。
更新日:2021年11月12日
「第25回 日本看護管理学会学術集会」が2021年8月28日(土)、29(日)に、パシフィコ横浜ノース(横浜市西区)で開催されました。この学術集会は現地開催とオンライン配信のハイブリッド形式で開催され、2日間を通して現地参加者は250人、オンライン参加者4,385人、合わせて4,635人が参加しました。
この日本看護管理学会が25年前、最初に開催されたのが横浜でした。以降5回の開催が横浜でおこなわれている、横浜とはゆかりのある学会です。
今回の学術集会長を務められたのは、横浜市立大学医学部看護学科 老年看護学領域の叶谷由佳教授。学術集会長の地元横浜での開催という理由だけでなく、日々進化する横浜の再開発の風景や、訪れるたびに新しい発見のある横浜を楽しんでもらいたいという想いで横浜開催に至りました。
ただ、過去の横浜開催と違うのはコロナ禍の開催であること。この点は唯一であり最大の違いです。
開催にあたって工夫された点や、ご自身が自ら調整し実現した企画など、叶谷教授にお話をお伺いしました。
1人でも多く参加してもらうためWEBやSNSでの発信を活用
医学系の学術集会と違い、看護系は単位取得などが関係しないため、参加者の集客が重要となる看護領域の学術集会です。長い歴史を誇る日本看護管理学会も、コロナ禍での集客は前例がなくご苦労も多かったそうです。 開催前からTwitterやFacebookで開催前の情報をこまめに発信し、1人でも多くの関係者の目にとまるようにしました。こうした広報活動によって、当日は多くの参加者に足を運んでいただくことができました。
オンデマンド配信は1ヶ月間。ハイブリッド開催の長所を最大限に利用
学会史上初めてのハイブリッド形式での開催となった「第25回 日本看護管理学会 学術集会」。 オンライン配信については、運営を担当した日本コンベンションサービス社が担当しました。同社はコンベンション運営会社の大手として感染症拡大以降に多くのMICE運営で培った経験をもとに安定したオンライン専用サイトを主催者に提供しています。 主催者の意向であった、現地参加者とオンライン聴講者の双方の質問を講演者に届ける仕組みも構築されていて、どのセッションも有意義に開催されました。 ハイブリッド開催の利点の1つは、会期後のオンデマンド配信が可能であること。今回学術集会長の叶谷教授の意向でオンデマンド配信の期間を1ヶ月設け、参加者が日常業務の合間に視聴できるように配慮しました。 実際にオンデマンド配信でご視聴された方は1,097人と多くの方にご利用いただき大変好評でした。
感染症対策はプロの対策と手作りの標語で看護学会の温かみを演出。
「第25回 日本看護管理学会 学術集会」では、感染症対策については独自のガイドラインを制作。また会場のパシフィコ横浜ノースの定めるガイドラインと合わせて徹底して行われました。 参加者には健康状態申告書の提出を必須とし、有事の際の連絡先などを主催者側が把握するよう務めました。 会場内に設置した二酸化炭素濃度測定器や、消毒液は普段の医療現場での利用実績もあり、関連企業からの協力もありスムーズに手配ができたそうです。 講演会場では、登壇者用の飛沫防止フィルムを二重に設置し、1回の講演が終わるごとに取り替えて対応しました。講演会場内の座席スペースも充分に取られ、参加者が安心して聴講できるようにしました。 また、会場内には主催者が事前に手作りした標語をいくつか掲示しました。どうしても定型的になってしまう感染症対策の掲示物ですが、イラストを交えた標語が患者に日頃から寄り添っている看護従事者の温かみを伝えているようで休憩スペースなどを穏やかに演出していました。
MICEは開催地現地の企業や特産品のPRの場。地元企業ブースなども企画
会場では、企業出展ブースも併設されました。看護関連企業の商材PRブースが並ぶ中、横浜みやげを購入できるブースや、地元横浜の老舗キタムラK2が出展。地方から参加する参加者が、学術集会で横浜をゆっくり観光する時間を取ることが難しい中、神奈川・横浜のお土産として人気の特産品や横浜ならではのブースで来訪者が会場の中でも横浜を体感してもらえる工夫を行いました。 参加者のほとんどは管理職が多く、現場を任せて学会に参加しているので職場への手土産は必ず必要になるもの。同じ会場内で効率よく購入することができるので参加者には好評だったそうです。 各地から参加者が集まるMICE催事では、こうした地元企業との連携が地域活性や地元のブランディング向上につながるケースも多く、特に今回は学術集会長の叶谷教授が自ら各企業に直接出向いて出展依頼をして回ったそうです。 講演の合間や、全日程終了時には横浜みやげコーナーは多くの参加者で賑わいを見せていました。 学術集会長の叶谷教授をはじめ、主催者チームの細かい配慮が細部に見られ、ハイブリッド形式というデジタルな印象の強い開催形式でありながら、ところどころで人の温かみを感じることができた看護管理学会学術集会でした。
[後記]
「第25回 日本看護管理学会 学術集会」は、横浜観光コンベンション・ビューローが「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度を活用し、開催支援を行いました。 ハイブリッド開催での催事の実施で主催側は負担や課題が増えてしまうため、当財団では、主催者の負担や経費が増加するという課題に対して、助成金を活用いただき、横浜での学術集会の開催を安心して行えるようさまざまな支援を行っております。
「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度についてはこちら
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催事名称 第25回 日本看護管理学会学術集会
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会期 2021年8月28日(土)~29日(日)
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場所 パシフィコ横浜ノース
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主催者名 横浜市立大学医学部看護学科 老年看護学領域