アジア圏で初開催となった磁気微粒子国際会議、山下エリアの魅力を参加者へ提供し盛会裏に終了

「第11回磁気微粒子国際学会」(International Conference on Fine Particle Magnetism(以下、ICFPM2022))が、2022年10月16日(日)から21日(金)の6日間にわたって横浜シンポジア(横浜市中区)にて開催されました。

現地開催を原則としながらも、リモート参加も可能とした形式で実施され、現地には131人(海外からの参加者 25カ国62人)を含む)が参加し、オンデマンド配信も含め総勢153人が参加し、約1週間に渡る会期は盛況のうちに終了しました。入口には消毒液と体温計が設置され、カンファレンスバッグにはペンタイプのエタノールや抗原検査キットも用意されていました。

横浜のシンボル「大さん橋」や「山下公園」を見渡せる会場は海外参加者からも好評

ICFPM2022の会場となった「横浜シンポジア」は、貿易産業センタービルの9階にある会議施設です。壁一面が窓になっているホワイエからは、大さん橋と山下公園を見下ろすことができます。参加者は、セッションの合間にホワイエで景色を楽しみながら交流をはかったり、ビルの目の前の山下公園で、海風を感じながら過ごしました。海外からの参加者もマスク着用に全面的に協力してくれました。

ウェルカムレセプション、バンケット、三溪園でのエクスカーションで参加者をおもてなし

ICFPM2022の会期中には3つの交流プログラムが実施されました。 10月16日(日)には同ビル2階のカフェ「カフェ・ド・ラペ」でウェルカムレセプションが開催されました。3年ぶりに集う参加者で会場は大変盛り上がり、ICFPM2022の幕が開きました。 最終日前夜には「ロイヤルホールヨコハマ」の宴会場で交流プログラムが催され、十分な感染対策を施したうえで150人を超える参加者は、コース料理を味わいながら懇親を深めました。 最終日の10月21日(金)の午後には、国の名勝にも指定されている「三溪園」をめぐるツアーが企画されました。参加者は会場から貸切バスで移動し、秋晴れの穏やかな気候の中、日本庭園を楽しみました。

「大切な友人をもてなすように」。誘致から開催当日まで細やかな配慮を尽くした大会長の想い

前回の第10回ICFPMが開催されたのは2019年、スペインのヒホン(Gijon)。この大会の際に、横浜での開催に向けてプレゼンテーションを行った一柳優子氏(横浜国立大学大学院工学研究院 物理工学ユニット教授)は、日本の魅力を訴求するとともに、横浜開催の優位性を伝えることで、アジア圏で初のICFPMを誘致することができました。 世界の研究者の間では、「日本の安全性」や「日本文化」は周知のとおりですが、それに加え、「横浜」が利便性の高い都市であること、文明開化の歴史のある土地であることが国際会議の舞台にふさわしと評価され、横浜での開催が決定しました。 組織委員長の一柳氏は、コロナ禍での開催準備に苦労しましたが、自身が慣れ親しんだ横浜は「友人を連れて来たいという気持ちになる場所」であり、大好きな土地で「大切な友人をもてなすように」という想いを持って会議全体の指揮を取ったそうです。

「いい土地、いい施設で開催しても、誰が大会長を努めるかで国際会議の成功が決まる」 組織委員会のモンセラート・リーヴァス氏がみた「YOKOHAMA」の3つの印象。

前回のスペイン大会で組織委員長を務めたモンセラート リーヴァス氏は、大会長の一柳氏とは研究者仲間として旧知の仲であり、女性科学者として共に業界を牽引するリーダーでもあります。 今回来日が初めてだったリーヴァス氏は、横浜で感じた印象を3つ挙げました。 1つ目は羽田空港からのアクセスの良さ。2つ目は街が安全であること。3つ目はとても人が親切であること。 国際会議開催地としての横浜は、都会のイメージ(実際の発言はBig City)を持っていたそうですが、滞在してみると事前にイメージしていた喧騒はなく、歩道も綺麗で広く歩きやすく、ストレスなく滞在することができたと語りました。会場付近には横浜中華街や様々な飲食店も多く、訪れる先々で横浜の人々が親切に対応してくれたことに感銘を受けたそうです。

横浜の印象を答えたあと、リーヴァス氏は一柳氏を労いながら最後にこう語りました。 「一柳氏のこれまでの功績や人柄が良く知られていて尊敬されているので、多くの参加者が「一柳氏がホストをする会議であれば期待以上のものが得られるだろう」と思って参加したと思う。開催地として世界的に評判のいい土地や、最新設備が整った会議施設で開催しても、国際会議の成功は誰が大会長を努めるかで決まる。ICFPM2022の成功は、YUKOがチェアマン(=大会長)になった段階で決まっていたこと」と。

[後記]

「第11回磁気微粒子国際学会 (ICFPM2022)」は、横浜観光コンベンション・ビューローが「安全・安心な横浜MICE開催支援助成金」制度を活用し、開催支援を行いました。横浜で安全・安心にMICE開催を行っていただけるよう、当財団では様々な支援を行っています。 詳しくは こちら

  • 催事名称 第11回磁気微粒子国際学会 International Conference on Fine Particle Magnetism
  • 会期 2022年10月16日(日)~21日(金)
  • 場所 横浜シンポジア
  • 主催者名 ICFPM2022組織委員会(磁気微粒子国際会議組織委員会)